日语背诵文选[最新]

日语背诵文选[最新] (一)菜の花と小娘 ある晴れた静かな春の日の午後でした。一人の小娘が山で枯れ枝を拾っていました。 やがて、夕日が新緑のうすい葉をすかして赤々と見られる頃になると、小娘は集めた小枝を小さい草原に持ち出して、そこで自分の背負ってきた目かごにつめはじめました。 ふと、小娘は誰かに自分が呼ばれた気がしました。「ええ,」小娘は思わずそう言って、そのあたりを見回しましたが、そこでは誰の姿を見えませんでした。「私は呼ぶのは誰,」小娘はもう一度大きな声で言ってみましたが、やはり答えるものはありませんでした。 小娘は二、三度、そんな気がして、はじめて気がつくと、それは雑草の中からただひともと、わずかに首を差し出している小さな菜の花でした。小娘は頭にかぶっていた手ぬぐいで、顔の汗を拭きながら、「おまえ、こんなところで、よくさびしくないわ」と言いました。「さびしいわ」菜の花は親しげに答えました。「そんならなぜきたのさ。」小娘叱りでもような調子で言いました。菜の花は、「ひばりの胸毛についてきた種がここで零れたのよ。困るわ」と悲しげに答えました。そして、どうかしてを私をお仲間の多いふもとの村へ連れて行ってくださいと頼みました。 小娘はかわいそうに思いました。小娘は菜の花の願いをかなえてやろうと考えました。そして、静かにそれを、根から抜いてやりました。そして、それを手に持って、山路を村の方へと下っていきました。 ，二，石臼の歌 田舎では自分の家で石臼を回して小麦やお米を粉にし、団子やうどんを作ります。千枝子はごろごろっという石臼の歌が大好き。八月になると、千枝子のお父さんの弟の子供である瑞枝が、広島からやってきました。ところが、八月六日、広島には原爆が落とされ、広島に残っていた瑞枝の両親は一度に亡くなってしまいます。 もう明日はお盆の十三日。お墓の掃除をして、魂をお迎えせねばなりません。 しかし、お婆さんの碾き臼は、一向に動きませんでした。薄の前に座ったまま、言葉少なく考え込んでいるお婆さんのそばで、臼は黙ってないているのでしょうか。 「おばあさん、私は引くわ。」千枝子は、おばあさんを慰めるように優しく言って、臼のそばに座りました。 「そうかい。お婆さんは、精も根も尽きてのう。力が出んのじゃ。」 千枝子は、臼の取ってを握って回し始めました。迎え団子はお米の粉なので、臼は重たいのです。ゴロゴロ始めると、瑞枝がそばへやってきて、「お姉ちゃん、私もやるわ」と、すぐに手をかけました。瑞枝はまた碾き臼に慣れないけれど、それでも二人して回すと、臼は半分の重たさになります。