大立智砂子:谢灵运五言诗一句含两个主谓句的技法
一
.
�言
二
.
こ
れ
ま
で
の
�究
三
.
�
�
�
�に
關
す
る
「
結
」
の
定
義
四
.
一
句
二
結
の
效
果
・
性
質
五
.
謝
靈
�の
一
句
二
結
と
山
水
寫
六
.
一
句
二
結
の
繼
承
七
.
結
語一
.
�言
謝
靈
�は
南
期
に
お
い
て
、
代
表
�な
山
水
詩
人
と
し
て
知
ら
れ
て
い
る
。
謝
靈
�と
い
え
ば
、
多
く
の
場
合
、
・
山
水
・
と
い...
一
.
�言
二
.
こ
れ
ま
で
の
�究
三
.
�
�
�
�に
關
す
る
「
結
」
の
定
義
四
.
一
句
二
結
の
效
果
・
性
質
五
.
謝
靈
�の
一
句
二
結
と
山
水
寫
六
.
一
句
二
結
の
繼
承
七
.
結
語一
.
�言
謝
靈
�は
南
期
に
お
い
て
、
代
表
�な
山
水
詩
人
と
し
て
知
ら
れ
て
い
る
。
謝
靈
�と
い
え
ば
、
多
く
の
場
合
、
・
山
水
・
と
い
う
寫
對
象
の
�擇
が
問
題
と
な
る
が
、
こ
の
論
文
で
は
、
修
技
法
―
特
に
謝
靈
�の
五
言
詩
中
に
、
一
句
�に
・
�語
+
�語
・
�語
+
�語
・
と
い
う
�
�を
持
つ
も
の
が
多
い
こ
と
―
に
�目
し
た
。
例
え
ば
、
『
�始
�墅
詩
』
に
「
巖
峭
嶺
稠
疊
。
(
巖 い
わ
おは
峭 け
わ
し
く
嶺 み
ね
は
稠
疊
ち
ゅ
う
じ
ょ
うた
り
)
」
と
あ
る
用
法
が
そ
れ
で
あ
る
。
こ
の
用
法
は
、
極
め
て
短
い
�
語
と
�語
の
繰
り
�し
が
、
特
�の
一
つ
と
な
っ
て
い
る
。
こ
の
論
文
は
、
こ
の
用
法
を
本
格
�に
使
用
し
た
先
驅
け
が
謝
靈
�で
あ
る
こ
と
、
ま
た
、
以
後
の
五
言
詩
へ
影
�を
�ぼ
し
た
こ
と
に
つ
い
て
論
じ
た
も
の
で
あ
る
。
こ
れ
ま
で
の
�究
を
踏
ま
え
、
文
學
史
上
に
お
い
て
こ
の
修
技
法
が
如
何
な
る
意
味
を
持
つ
も
の
で
あ
っ
た
の
か
を
檢
證
し
た
い
。
二
.
こ
れ
ま
で
の
�究
「
巖
峭
嶺
綢
疊
。
」
の
よ
う
な
用
法
に
觸
れ
て
い
る
も
の
と
し
て
、
�
�
�『
中
國
中
世
文
學
�究
』
�び
(
1)、
高
木
正
一
「
謝
靈
�の
詩
風
に
謝
靈
�五
言
詩
に
お
け
る
・句
中
の
・
�
�・
反
復
・
に
つ
い
て
(
大
立
)
31
謝
靈
�五
言
詩
に
お
け
る
・句
中
の
・
�
�・
反
復
・
に
つ
い
て
「
一
句
二
結
」
と
い
う
修
技
法
�
�點
か
ら
大
立
智
砂
子
つ
い
て
の
一
考
察
(
2
)」
が
�げ
ら
れ
る
。
�論
文
で
は
、
こ
の
用
法
を
「
一
句
二
意
」 、
と
い
う
言
�で
論
じ
て
い
る
。
�に
一
句
一
意
の
も
の
を
更
に
細
か
く
し
た
一
句
二
意
な
る
形
式
、
�ち
二
句
分
の
�容
を
一
句
�に
�り
ん
だ
如
き
句
法
が
南
の
宋
以
來
、
多
く
な
っ
た
と
考
へ
ら
れ
る
。
こ
れ
は
畢
竟
、
�寫
が
詳
密
に
な
っ
た
こ
と
を
意
味
す
る
。
し
た
が
っ
て
、
斯
く
の
如
き
二
句
を
對
せ
し
め
る
時
は
、
形
式
�容
と
も
に
、
更
に
複
雜
に
な
る
こ
と
、
言
ふ
ま
で
も
な
い
(
3
)。
�論
文
に
お
け
る
「
一
句
二
意
」
に
關
す
る
指
摘
は
、
以
下
の
三
點
に
ま
と
め
る
こ
と
が
で
き
よ
う
。
①
一
句
二
意
は
、
劉
宋
以
來
、
多
く
な
っ
た
。
②
一
句
二
意
は
、
�寫
が
詳
密
で
あ
り
、
形
式
や
�容
が
複
雜
で
あ
る
。
③
一
句
二
意
の
對
句
は
、
單
獨
の
も
の
よ
り
更
に
複
雜
な
も
の
と
な
る
。
ま
た
、
高
木
正
一
「
謝
靈
�の
詩
風
に
つ
い
て
の
一
考
察
」
で
は
、
「
き
わ
め
て
デ
リ
ケ
ー
ト
な
も
の
や
新
し
い
想
に
よ
る
も
の
が
み
う
け
ら
れ
る
。」
と
し
て
、
�の
例
を
�げ
る
。
・「
從
斤
竹
澗
越
嶺
溪
行
詩
」
猿
鳴
�知
�、
谷
幽
光
未
顯
・「
石
門
新
營
�
�四
面
高
山
廻
溪
石
�
�林
脩
竹
詩
」
崖
傾
光
�留
、
林
深
�易
�。
・「
石
門
巖
上
宿
」
鳥
鳴
識
夜
棲
、
木
�知
風
發
こ
れ
ら
は
い
ず
れ
も
、
本
論
文
で
取
り
上
げ
よ
う
と
す
る
修
�技
法
(
ま
た
は
そ
れ
に
準
じ
る
も
の
)
と
考
え
ら
れ
る
。
(
「
猿
鳴
�知
�」
や
「
鳥
鳴
識
夜
棲
、
木
�知
風
發
」
は
下
三
字
の
�語
が
「
我
」
で
あ
り
、
省
略
さ
れ
て
い
る
と
考
え
ら
れ
る
)。
�木
論
文
で
は
、
こ
れ
ら
の
詩
に
つ
い
て
、
以
下
の
よ
う
に
�べ
て
い
る
。
…
一
語
一
語
獨
立
し
た
言
�を
組
み
合
わ
せ
つ
つ
歌
う
上
下
の
句
を
、
更
に
又
緊
密
な
對
句
に
�
�す
る
と
い
う
、
き
め
の
細
か
さ
を
發
揮
す
る
。
中
國
詩
文
論
叢
第
二
十
集
32
し
か
し
、
高
木
論
文
は
、
上
�の
例
に
示
し
た
よ
う
な
表
現
が
、
緻
密
な
效
果
を
持
つ
と
指
摘
す
る
に
留
ま
り
、
こ
の
修
�
�技
法
を
中
心
と
し
た
檢
證
に
は
�ん
で
い
な
い
。
�論
文
・
高
木
論
文
と
も
に
、
一
句
�で
�語
と
�語
を
繰
り
す
こ
と
が
、
詳
密
・
デ
リ
ケ
ー
ト
な
表
現
で
あ
り
、
そ
の
對
句
が
、
さ
ら
に
複
雜
な
表
現
と
な
る
、
と
指
摘
し
て
い
る
こ
と
は
、
重
で
あ
る
。
し
か
し
、
こ
の
技
法
が
い
つ
か
ら
�ん
に
な
っ
た
の
か
、
ど
の
よ
う
な
性
質
を
も
つ
の
か
、
こ
う
し
た
問
題
に
つ
い
て
は
、
�論
文
に
「
劉
宋
以
來
、
多
く
な
っ
た
」
と
あ
る
だ
け
で
、
定
か
で
は
な
い
。
ま
た
、
兩
論
文
で
は
、
こ
の
技
法
に
つ
い
て
、
明
確
な
定
義
付
け
が
な
さ
れ
て
い
な
い
。
そ
こ
で
、
�章
で
こ
の
技
法
に
つ
い
て
の
定
義
付
け
を
行
う
。
三
.
�
�
�
�に
關
す
る
「
結
」
の
定
義
「
巖
峭
嶺
稠
疊
」
の
よ
う
な
、
一
句
に
二
つ
の
完
結
し
た
意
味
を
持
つ
句
に
つ
い
て
、
こ
れ
ま
で
明
確
な
定
義
付
け
や
、
決
ま
っ
た
名
稱
は
つ
け
ら
れ
て
い
な
い
よ
う
で
あ
る
。
た
だ
、
�論
文
に
お
い
て
は
、
「
一
句
二
意
」
と
い
う
言
が
使
用
さ
れ
て
い
る
。「
一
句
二
意
」
に
つ
い
て
は
、
�の
よ
う
に
�べ
て
い
る
。
�に
一
句
一
意
の
も
の
を
更
に
細
か
く
し
た
一
句
二
意
な
る
形
式
、
�ち
二
句
分
の
�容
を
一
句
�に
�り
�ん
だ
如
き
句
法
が
南
�
の
宋
以
來
、
多
く
な
っ
た
と
考
へ
ら
れ
る
。
…
�論
文
で
は
、
「
一
句
一
意
」
「
一
句
二
意
」
に
つ
い
て
、
「
意
」
と
い
う
も
の
の
明
瞭
な
定
義
を
行
っ
て
い
な
い
。
文
�か
ら
考
察
す
る
と
、
�題
と
そ
の
敍
�部
分
と
で
、
一
つ
の
完
結
し
た
意
味
を
持
っ
て
い
る
こ
と
を
、「
一
意
」
と
い
っ
て
い
る
よ
う
で
あ
る
。
例
え
ば
、
�氏
は
、
謝
�「
奉
和
隨
王
殿
下
詩
・
其
十
五
」
の
「
閨
幽
瑟
易
�、
臺
�
�
�
中
。」
は
、「
一
句
二
意
」
�で
あ
る
、
と
�べ
て
い
る
。
一
つ
の
「
文
」
が
、
か
り
に
「
一
つ
の
意 、
」
を
持
つ
と
す
れ
ば
、
本
論
文
で
あ
つ
か
う
・
�語
+
�語
・
が
、「
意
」
に
當
た
る
と
考
え
ら
れ
よ
う
。
し
か
し
、
「
意
」
に
は
抽
象
�
素
が
大
き
く
、
そ
れ
を
客
�
�に
�斷
す
る
基
準
が
な
い
。
そ
こ
で
、
定
義
を
明
確
に
す
る
た
め
、
本
論
文
で
は
「
結
」
と
言
う
言
を
使
用
す
る
こ
と
と
す
る
。
こ
れ
は
、
詩
の
な
か
で
使
用
さ
れ
る
・
�語
+
�語
・
を
、
「
文
」
や
「
意
」
と
い
う
言
で
は
表
さ
ず
、
以
下
の
定
義
づ
け
の
も
と
、「
結
」
と
い
う
新
た
な
單
位
を
以
っ
て
、
使
用
す
る
も
の
で
あ
る
。
本
論
文
で
取
り
上
げ
る
〈
�語
+
�語
・
�語
+
�語
〉
は
、
以
下
の
定
義
に
從
い
「
一
句
二
結
」
と
呼
ぶ
こ
と
と
す
る
。
謝
靈
�五
言
詩
に
お
け
る
・句
中
の
・
�
�・
反
復
・
に
つ
い
て
(
大
立
)
33
①
・
�語
+
�語
・
の
�
�を
と
る
も
の
を
、
―
そ
こ
で
文
意
が
「
結
ば
れ
る
」
と
い
う
意
味
か
ら
―
こ
こ
で
は
假
に
、「
結
」
と
い
う
言
�で
表
す
。
「
結
」
は
、
�語
と
�語
が
明
示
さ
れ
て
い
る
場
合
に
の
み
用
い
る
。
�語
が
省
略
さ
れ
て
い
る
場
合
は
、「
結
」
と
は
言
わ
な
い
こ
と
と
す
る
。
②
「
結
」
は
�
�關
係
で
あ
る
が
、
そ
の
・
�語
+
�語
・
自
體
が
文
章
�體
の
�部
や
目
�語
と
な
っ
て
い
る
場
合
に
お
い
て
は
、
「
結
」
と
は
い
わ
な
い
。
た
と
え
ば
、
陶
淵
明
「
始
作
軍
參
軍
經
曲
阿
作
」
に
「
目
倦
川
�」
と
い
う
句
が
あ
る
。
こ
れ
は
「
目
は
川
の
�な
る
に
倦
む
」
と
讀
み
、「
川
�」
は
單
獨
で
は
�
�
�文
を
爲
し
て
い
る
が
、
三
字
で
「
倦
」
の
目
�語
と
な
っ
て
い
る
の
で
、
こ
の
論
文
で
は
「
一
句
二
結
」
と
は
見
な
さ
な
い
。
四
.
一
句
二
結
の
效
果
・
性
質
一
句
二
結
の
使
用
は
、
謝
靈
�以
か
ら
も
、
五
言
詩
の
中
に
見
る
こ
と
が
で
き
る
。
し
か
し
、
數
量
�に
少
な
い
上
に
、
そ
の
使
用
法
も
さ
ま
ざ
ま
で
あ
る
。
考
察
に
當
た
り
、
ま
ず
阮
�の
詠
懷
詩
を
�げ
る
。
詠
懷
詩
詠
懷
詩
秋
駕
安
可
學
、
秋
駕
は
安
い
か
で
か
學
ぶ
べ
き
東
野
窮
路
旁
。
東
野
は
路
旁
に
窮
せ
り
綸
深
魚
淵
潛
、
綸 い
と深
け
れ
ば
魚
淵 ふ
かく
潛
り
�設
鳥
高
�。
�
い
ぐ
る
み設
け
ら
る
れ
ば
鳥
高
く
�ぶ
汎
汎
乘
輕
舟
、
汎
汎
と
し
て
輕
舟
に
乘
り
演
樣
靡
�
�。
演
樣
と
し
て
�む
�靡 な
し
…
(
以
�略
)
…
詩
中
の
「
綸
」
「
魚
」
「
�」
「
鳥
」
は
、
い
ず
れ
も
、
實
景
と
は
考
え
に
く
い
。
こ
の
二
句
は
、
む
し
ろ
讀
�に
�理
を
意
識
さ
せ
る
爲
の
句
で
あ
る
。
一
句
二
結
は
、
〈
�+
�〉
と
い
う
同
じ
�
�が
繰
り
�
さ
れ
、
上
二
字
と
下
三
字
が
互
い
に
對
應
し
合
う
の
で
、
�常
、
句
中
對
と
な
る
。
そ
し
て
「
綸
↑↓魚
」
と
い
う
對
偶
關
係
に
よ
っ
て
、
捕
る
も
の
と
�れ
る
も
の
と
い
う
�理
を
、
讀
�に
意
識
さ
せ
や
す
く
な
っ
て
い
る
(
4)。
そ
も
そ
も
、
因
果
關
係
や
�理
は
、
�常
、
短
い
言
�で
は
表
し
に
く
い
も
の
で
あ
る
。
し
か
し
、
對
偶
關
係
を
利
用
す
る
事
で
、
わ
ず
か
一
句
五
字
で
、
「
捕
る
も
の
、
�れ
る
も
の
」
の
因
果
關
係
を
�
�に
表
現
し
て
い
る
の
で
あ
る
。
ま
た
、「
綸
深
魚
淵
潛
、
�設
鳥
高
�。」
の
よ
う
に
一
句
二
結
ど
う
中
國
詩
文
論
叢
第
二
十
集
34
し
で
對
句
を
爲
す
こ
と
に
よ
り
、
「
捕
る
も
の
、
�れ
る
も
の
」
と
い
う
因
果
關
係
が
二
度
繰
り
�さ
れ
、
さ
ら
に
明
確
�さ
れ
る
。
こ
う
し
て
、
�
、
理 、
を 、
疊 、
み 、
掛 、
け 、
る 、
よ 、
う 、
な 、
效 、
果 、
が
感
じ
ら
れ
る
。
一
句
二
結
を
對
句
に
す
る
こ
と
で
、
�理
を
�
�し
、
讀
�へ
の
�得
效
果
を
も
生
じ
て
い
る
よ
う
で
あ
る
。
こ
の
よ
う
な
一
句
二
結
は
、
魏
・
晉
の
詩
の
な
か
に
よ
く
見
ら
れ
る
。
康
の
五
言
秀
才
詩
の
「
鳥
盡
良
弓
�、
謀
極
身
必
危
。」
や
、
王
彪
之
の
與
�兄
弟
方
山
別
詩
「
絲
染
悲
歎
、
路
岐
楊
感
悼
。」
も
同
樣
の
例
と
考
え
ら
れ
る
。
ま
た
、
こ
の
他
に
、
「
感
覺
�イ
メ
ー
ジ
を
明
確
�す
る
た
め
」
に
使
用
さ
れ
た
と
考
え
ら
れ
る
も
の
が
あ
る
。
こ
れ
は
、
「
明
確
�」
と
い
う
點
で
、
�
�の
一
句
二
結
と
重
な
る
が
、
相
手
を
�き
伏
せ
る
と
い
う
意
味
合
い
が
、
�
�に
比
べ
、
よ
り
少
な
い
と
考
え
ら
れ
る
も
の
で
あ
る
(
5)。
�語
は
、
時
候
・
氣
象
・
感
�な
ど
、
抽
象
�な
も
の
が
多
い
。
例
と
し
て
、
陸
機
の
園
�詩
・
其
一
「
時
�柔
風
�、
�
�
�
�
飛
。」
や
蘇
�の
七
�七
日
詠
織
女
「
火
流
涼
風
至
」、
左
思
の
詠
史
詩
・
其
六
「
酒
酣
氣
�震
。
」
が
あ
げ
ら
れ
る
。
こ
れ
ら
は
、
む
し
ろ
雰
圍
氣
な
ど
の
感
覺
�な
�況
を
明
確
に
�寫
す
る
こ
と
を
�眼
と
し
て
い
る
よ
う
で
あ
る
。
時
�や
雰
圍
氣
と
い
っ
た
感
覺
�な
も
の
(
�況
)
は
、
な
か
な
か
表
現
し
に
く
い
。
し
か
し
、
對
偶
に
よ
り
對
比
�に
�く
こ
と
で
、
表
現
し
い
雰
圍
氣
な
ど
も
、
比
較
�分
か
り
易
く
表
す
こ
と
が
で
き
る
。
こ
う
し
て
作
ら
れ
た
對
句
は
、
明
確
�に
�眼
が
あ
る
と
思
わ
れ
る
。
こ
の
よ
う
な
一
句
二
結
の
對
句
は
、
讀
�に
、
�況
を
よ
り
明
確
に
傳
え
、
イ
メ
ー
ジ
し
や
す
く
す
る
爲
の
も
の
と
考
え
ら
れ
る
。
さ
て
、
謝
瞻
の
於
安
!答
靈
"詩
・
其
一
「
條
#林
彌
蔚
、
波
$源
愈
濬
。
」
は
、
よ
り
%體
�な
�寫
で
あ
り
、
繪
畫
�
�寫
で
あ
る
。
�理
や
時
�、
雰
圍
氣
は
、
實
體
が
な
く
直
接
に
目
で
見
、
繪
に
�く
こ
と
は
で
き
な
い
。
し
か
し
「
條
」
や
「
林
」
は
、
�
�に
比
べ
、
よ
り
イ
メ
ー
ジ
は
容
易
で
、
か
つ
%體
�で
あ
る
。
&に
イ
メ
ー
ジ
で
き
る
も
の
を
、
敢
え
て
一
句
二
結
と
し
た
の
は
、
「
イ
メ
ー
ジ
の
鮮
明
�」
を
目
指
し
た
か
ら
で
あ
ろ
う
。
「
條
は
~
」
「
林
は
~
」
と
す
る
こ
と
で
、
一
つ
一
つ
の
'素
が
、
映
像
と
し
て
イ
メ
ー
ジ
で
き
る
。
さ
ら
に
、
對
句
と
し
て
繰
り
�せ
ば
、
よ
り
多
く
の
'素
が
明
確
�さ
れ
、
イ
メ
ー
ジ
は
更
に
鮮 、
明 、
と
な
る
の
で
あ
る
。
謝
靈
"の
(始
)墅
「
巖
峭
嶺
稠
疊
、
洲
榮
*
+綿
。
」
や
七
里
,
詩
「
石
淺
水
潺
湲
、
日
-山
照
.。
」
は
、
こ
の
/の
一
句
二
結
と
考
え
ら
れ
る
。
一
句
二
結
の
山
水
�寫
は
、
こ
の
よ
う
に
・鮮
明
な
イ
メ
ー
ジ
を
0
1に
表
す
こ
と
・
が
可
能
で
あ
る
。
一
句
二
結
の
效
果
は
、
句
中
對
の
效
果
の
ほ
か
に
、
「
�
�
2
3の
短
さ
」
に
よ
る
效
果
が
あ
る
。
五
言
詩
の
一
句
二
結
は
、
4常
二
字
と
謝
靈
"五
言
詩
に
お
け
る
・句
中
の
・
�
�・
反
復
・
に
つ
い
て
(
大
立
)
35
三
字
に
分
か
れ
、
二
字
ま
た
は
三
字
で
、
「
結
」
�
�(
=
�語
+
�
語
)
を
形
�し
て
い
る
。
二
・
三
字
で
�
�
�
�を
つ
く
る
と
、
言
�
が
あ
ま
り
に
も
短
く
な
り
、
意
味
が
�じ
に
く
く
な
る
。
し
か
し
、
�
常
使
わ
れ
な
い
よ
う
な
短
い
言
�に
よ
っ
て
、
深
い
意
味
を
傳
え
ら
れ
れ
ば
、
日
常
な
言
�使
い
と
な
っ
た
、
標
語
の
よ
う
な
�き
や
、
詩
な
�き
を
得
る
こ
と
が
で
き
よ
う
。
詩
の
な
か
に
一
句
二
結
を
入
れ
れ
ば
、
�切
り
の
短
い
、
些
か
質
な
�き
が
入
る
の
で
、
ス
パ
イ
ス
の
よ
う
に
ぴ
り
り
と
し
た
表
現
と
な
る
の
で
は
な
か
ろ
う
か
。
五
.
謝
靈
�の
一
句
二
結
と
山
水
�寫
謝
靈
は
、
五
言
詩
に
一
句
二
結
を
多
用
し
た
詩
人
で
あ
る
。
謝
靈
の
五
言
詩
で
使
用
さ
れ
て
い
る
一
句
二
結
は
、
�の
表
の
�り
で
あ
る
(
↓
�料
A
)。
對
象
と
し
た
五
言
詩
數
は
、
七
七
首
。
そ
の
う
ち
一
句
二
結
と
い
え
る
句
は
、
三
六
句
あ
っ
た
。
こ
の
數
字
は
、
そ
れ
ま
で
の
詩
人
に
比
べ
、
非
常
に
高
い
數
値
と
い
え
る
。
魏
か
ら
謝
靈
ま
で
の
詩
人
を
對
象
と
し
た
一
句
二
結
の
使
用
例
は
、
�料
B
で
あ
る
。
こ
れ
ら
は
『
先
秦
�魏
晉
南
北
�詩
(
6)』
を
テ
キ
ス
ト
に
し
て
�べ
た
も
の
で
あ
り
、
五
言
詩
の
み
(
7)を
對
象
と
し
て
い
る
。謝
靈
以
�、
例
え
ば
、
魏
末
の
阮
�の
使
用
例
は
、
詠
懷
詩
八
十
二
首
中
、
「
身
死
魂
飛
揚
」
と
「
綸
深
魚
淵
潛
、
�設
鳥
高
�。
」
の
み
で
あ
る
。
ま
た
陸
機
で
は
、
對
象
と
し
た
四
九
首
中
、
一
句
二
結
は
わ
ず
か
五
句
で
あ
る
。
魏
や
晉
で
は
五
言
詩
の
數
そ
の
も
の
が
少
な
い
が
、
こ
れ
を
考
慮
し
て
も
、
謝
靈
詩
が
、
四
首
に
一
首
の
�合
で
一
句
二
結
を
含
ん
で
い
る
の
は
、
や
は
り
非
常
に
多
い
と
言
え
よ
う
。
謝
靈
の
一
句
二
結
は
、
ほ
と
ん
ど
が
「
一
句
二
結
ど
う
し
の
對
句
」
と
な
っ
て
い
る
。
先
に
�げ
た
「
�始
�墅
詩
」
の
「
巖
峭
嶺
稠
疊
、
洲
�
�
�綿
。」
は
、
そ
の
一
つ
の
例
で
あ
る
。
ほ
か
に
、「
登
永
嘉
�
嶂
山
詩
」
の
「
澗
委
水
�
、
林
迥
巖
逾
密
。」
や
、「
登
上
戍
石
鼓
山
」
「
日
!澗
"波
、
雲
生
嶺
逾
疊
。」
な
ど
が
�げ
ら
れ
る
。
謝
靈
の
一
句
二
結
(
三
十
六
句
)
の
う
ち
、
「
一
句
二
結
の
對
句
」
は
、
三
十
二
句
(
十
六
對
)
で
あ
る
。
�料
D
の
項
目
d
に
、
「
一
句
二
結
の
對
句
」
の
�合
を
示
し
て
い
る
。
括
弧
#の
數
字
は
、
そ
の
詩
人
の
一
句
二
結
$體
に
、
一
句
二
結
の
對
句
が
占
め
る
�合
を
示
し
て
い
る
。
こ
の
表
を
み
る
と
、
謝
靈
の
「
一
句
二
結
の
對
句
」
使
用
の
�合
は
、
八
九
%
%く
で
あ
る
こ
と
が
分
か
る
。
謝
靈
以
�に
、
一
句
二
結
を
對
句
に
す
る
と
い
う
方
法
は
、
阮
�の
詠
懷
詩
「
綸
深
魚
淵
潛
、
�設
鳥
高
�。
」
や
、
曹
&の
「
詠
'詩
」
の
「
夜
靜
輕
�
(、
天
)
*暉
澄
。」
な
ど
に
み
ら
れ
る
が
、
八
十
九
%
%く
「
一
句
二
結
の
對
句
」
を
使
用
し
て
い
る
詩
人
は
、
管
中
國
詩
文
論
叢
第
二
十
集
36
見
の
限
り
で
は
、
見
當
た
ら
な
い
。
一
句
二
結
の
使
用
に
つ
い
て
、
謝
靈
�と
好
對
照
な
の
が
、
陶
淵
明
で
あ
る
(
�料
C
)。
陶
淵
明
は
謝
靈
�よ
り
五
言
詩
の
總
數
が
十
首
ほ
ど
多
い
の
に
、
一
句
二
結
の
使
用
例
は
少
な
い
(
一
句
二
結
の
句
數
は
謝
靈
�三
六
句
に
對
し
、
陶
淵
明
が
二
二
句
)。
さ
ら
に
、
陶
淵
明
と
謝
靈
�に
は
、
「
一
句
二
結
の
對
句
」
の
使
い
方
に
、
決
定
�と
も
い
え
る
差
�が
有
る
。
謝
靈
�詩
の
場
合
は
、
�九
�を
一
句
二
結
ど
う
し
の
對
句
と
し
て
い
る
一
方
、
陶
淵
明
は
、
一
句
二
結
を
ほ
と
ん
ど
單
獨
で
用
い
て
い
る
點
で
あ
る
。
陶
淵
明
が
一
句
二
結
を
對
句
に
し
て
用
い
て
い
る
の
は
、
一
例
の
み
で
あ
る
(
「
九
日
閑
居
」
詩
の
「
露
淒
暄
風
息
、
氣
�天
象
明
」
)。
其
の
他
の
場
合
は
、
「
擬
古
・
其
一
」
の
「
枯
柳
亦
衰
」
の
よ
う
に
、
お
お
む
ね
單
獨
で
用
い
ら
れ
て
い
る
。
(
「
枯
柳
亦
衰
」
は
、
以
下
に
「
令
此
言
負
」
と
續
き
、
明
ら
か
に
「
一
句
二
結
の
對
句
」
に
は
な
っ
て
い
な
い
。)
�料
D
「
一
句
二
結
使
用
の
�合
」
に
よ
れ
ば
、
陶
淵
明
詩
に
お
け
る
「
一
句
二
結
の
對
句
」
の
�合
は
、
一
�に
も
滿
た
な
い
事
が
分
か
る
。
謝
靈
�と
陶
淵
明
に
お
け
る
、
一
句
二
結
の
使
用
の
�い
は
、
一
句
二
結
の
も
つ
詩
�效
果
に
よ
る
と
考
え
ら
れ
る
。
五
言
詩
で
一
句
二
結
を
使
う
と
、
�語
・
語
は
ほ
ぼ
極
限
ま
で
縮
め
ら
れ
る
。
短
く
、
し
か
も
完
結
し
た
二
つ
の
�
�
�を
五
言
で
言
い
表
す
こ
と
は
、
上
手
く
い
け
ば
、
短
く
意
味
深
長
な
句
と
な
る
が
、
�に
、
讀
�に
對
し
、
技
巧
�で
�雜
な
印
象
を
與
え
易
い
(
8)。
「
一
句
二
結
の
對
句
」
と
な
る
と
、
な
お
さ
ら
で
あ
る
。
一
句
二
結
の
對
句
で
は
、
わ
ず
か
十
字
の
な
か
で
〈
�
〉
が
四
回
繰
り
�さ
れ
る
。
�體
が
、
わ
ず
か
な
�に
め
ま
ぐ
る
し
く
交
代
す
る
の
で
、
�雜
で
あ
り
性
�な
印
象
を
與
え
易
い
の
で
あ
る
。
謝
靈
�の
詩
風
に
つ
い
て
、
�雜
さ
を
指
摘
し
た
も
の
が
あ
る
。
『
詩
品
』
上
品
・
謝
靈
�で
は
、
�の
よ
う
に
言
う
。
其
源
出
于
陳
思
、
雜
有
景
陽
之
體
。
故
�巧
似
、
而
�蕩
�之
、
頗
以
�蕪
爲
累
。
�謂
�人
興
多
才
高
、
寓
目
輒
書
、
�無
乏
思
、
外
無
�物
、
其
�富
宜
哉
。
詩
品
で
い
う
「
�蕪
」
が
、
�て
一
句
二
結
に
�因
す
る
と
は
言
え
な
い
。
し
か
し
、
一
因
で
あ
る
と
は
言
え
る
の
で
は
な
か
ろ
う
か
。
謝
靈
�は
、
對
句
を
多
用
し
た
詩
人
で
あ
る
。
一
句
二
結
は
、
特
に
句
中
對
に
も
な
り
や
す
い
の
で
、
そ
れ
を
更
に
對
句
と
し
、
い
對
偶
關
係
を
生
み
出
す
の
は
、
謝
靈
�の
詩
風
に
!し
て
い
た
の
で
あ
ろ
う
。
ま
た
、
謝
靈
�は
一
句
二
結
で
山
水
の
"寫
を
多
く
行
っ
て
い
る
。
こ
の
一
句
二
結
は
、
讀
�の
イ
メ
ー
ジ
を
鮮
明
に
す
る
も
の
で
あ
る
。
し
た
謝
靈
�五
言
詩
に
お
け
る
・句
中
の
・
�
・
反
復
・
に
つ
い
て
(
大
立
)
37
が
っ
て
、
對
句
に
し
て
樣
々
な
風
物
を
�い
た
ほ
う
が
、
よ
り
こ
の
效
果
が
�す
と
考
え
ら
れ
る
。
�に
、
�力
な
對
偶
關
係
や
イ
メ
ー
ジ
の
鮮
明
�、
極
端
に
短
い
非
日
常
�な
言
�の
使
用
は
、
陶
淵
明
の
詩
風
に
は
あ
ま
り
に
も
技
巧
�で
あ
り
、
詩
風
に
そ
ぐ
わ
な
い
。
陶
詩
は
當
時
文
壇
で
は
や
っ
て
い
た
よ
う
な
修
技
法
へ
の
執
を
み
せ
ず
、
む
し
ろ
古
風
で
素
朴
な
詩
風
を
持
っ
て
い
る
。
ま
た
、
陶
淵
明
の
一
句
二
結
は
、
因
果
關
係
や
、
抽
象
�な
上
記
用
を
明 、
確 、
�
、
す
る
爲
の
も
の
が
多
い
よ
う
で
あ
る
。
必
ず
し
も
、
一
句
二
結
の
效
果
に
よ
り
風
景
の
鮮 、
明 、
な 、
イ
メ
ー
ジ
を
讀
�へ
傳
え
よ
う
と
は
し
て
い
な
い
よ
う
で
あ
る
。
從
っ
て
、
謝
靈
�の
よ
う
に
對
句
に
し
、
多
く
の
風
物
を
�く
こ
と
で
、
景
色
の
鮮 、
明 、
�
、
を
は
か
る
必
も
な
か
っ
た
の
か
も
知
れ
な
い
。
陶
淵
明
は
、「
一
句
二
結
」、
ま
た
「
一
句
二
結
の
對
句
」
を
多
用
し
な
い
こ
と
で
、
少
な
く
と
も
結
果
�に
は
、
よ
り
の
び
や
か
で
古
風
な
味
わ
い
を
得
て
い
る
と
考
え
ら
れ
る
。
謝
靈
�と
陶
淵
明
に
お
け
る
、「
一
句
二
結
」
の
使
用
法
の
差
�は
、
こ
の
よ
う
に
、
二
詩
人
の
修
技
法
に
對
す
る
志
向
の
�い
を
明
確
に
示
し
て
い
る
よ
う
で
あ
る
。
一
句
二
結
を
ほ
と
ん
ど
使
用
し
な
い
陶
淵
明
。
此
れ
に
對
し
て
、
謝
靈
�は
、
一
句
二
結
を
か
つ
て
無
い
ほ
ど
多
用
し
、
な
お
か
つ
「
一
句
二
結
の
對
句
」
を
作
り
、
�い
對
偶
關
係
を
作
っ
て
い
る
。
因
み
に
、
謝
靈
�詩
に
は
、
四 、
句 、
�
、
續 、
で
一
句
二
結
を
使
用
し
て
い
る
も
の
が
有
る
。「
石
門
新
營
�
�四
面
高
山
廻
溪
石
�
�林
脩
竹
詩
」
の
「
崖
傾
光
�留
、
林
深
�易
�。
感
�慮
有
復
、
理
來
�無
存
。
」
が
そ
れ
で
あ
る
。
こ
の
よ
う
な
手
法
は
、
謝
靈
�以
�に
は
、
管
見
の
限
り
で
は
、
例
を
見
な
い
。
謝
靈
�の
後
、
鮑
照
に
は
、
春
羈
詩
「
岫
�雲
�綿
、
谷
屈
泉
靡
�。
風
�
�四
散
、
露
濃
條
!。
」
ま
た
、
"至
詩
「
舟
#莊
甚
笑
、
水
流
孔
$歎
。
景
移
風
度
改
、
日
至
%迴
換
。」
の
二
例
が
み
ら
れ
る
。
ま
た
、
&文
'蕭
綱
に
は
、
(同
泰
寺
)圖
詩
「
日
�光
芒
散
、
風
吟
宮
*殊
。
露
+盤
桓
滿
、
桐
生
鳳
不
雛
。
」
、
大
同
十
年
十
,戊
寅
詩
「
"深
柳
條
+、
-後
桂
枝
殘
。
星
明
霧
色
.、
天
白
雁
行
單
。」
の
二
例
が
あ
る
。
鮑
照
と
&文
'蕭
綱
は
、「
一
句
二
結
」
の
使
用
例
も
多
く
、
謝
靈
�の
影
�が
考
え
ら
れ
よ
う
。
こ
れ
ら
は
、
技
法
�で
は
あ
る
が
、
鮮
明
な
イ
メ
ー
ジ
を
讀
�に
傳
え
易
い
表
現
だ
と
言
え
よ
う
。
上
/の
よ
う
に
、
謝
靈
�は
、
一
句
二
結
を
對
句
に
し
て
多
用
し
、
山
水
風
景
を
鮮
明
に
イ
メ
ー
ジ
さ
せ
る
効
果
を
得
て
い
る
よ
う
で
あ
る
。
一
句
二
結
に
よ
り
、
〈
主
+
述
〉
の
繰
り
返
し
は
、
ま
た
、
山
水
の
�
寫
に
0し
て
い
た
よ
う
で
あ
る
。
謝
靈
�の
「
登
上
戍
石
鼓
山
詩
」
を
1げ
、
檢
證
し
た
い
。
中
國
詩
文
論
叢
第
二
十
集
38
登
上
戍
石
鼓
山
詩
上
戍
の
石
鼓
山
に
登
る
詩
�人
心
長
久
、
�人
心
は
長
久
に
し
て
憂
憂
自
相
接
。
憂
ひ
憂
ひ
て
自
ら
相
接
す
故
�路
遙
�、
故
�
路
遙
か
に
�く
川
陸
不
可
�。
川
陸
�る
べ
か
ら
ず
汨
汨
莫
與
�、
汨
汨
と
し
て
與
に
�し
む
莫
く
發
春
托
登
躡
。
發
春
登
躡
に
托
す
歡
願
�無
竝
、
歡
願
�に
竝
び
無
か
ら
ん
も
戚
慮
庶
有
協
。
戚
慮
協
ふ
有
ら
ん
こ
と
を
庶
ふ
極
目
�左
闊
、
目
を
極
め
て
左
の
闊
き
を
�め
廻
眺
右
狹
。
廻
し
て
右
の
狹
き
を
眺
む
日
末
澗
波
、
日
末
に
し
て
澗
波
を
し
雲
生
嶺
逾
疊
。
雲
生
じ
て
嶺
逾
よ
疊
な
る
白
�競
新
�、
白
�は
新
�を
競
ひ
蘋
齊
初
�。
蘋
は
初
�を
齊
ふ
摘
�
�靡
�、
�を
摘
む
も
�は
�
わ
すれ
し
む
る
靡
く
(
9)
�樂
樂
不
燮
。
樂
を
�し
む
も
樂
は
燮 や
はら
げ
ず
(
)10
佳
期
緬
無
像
、
佳
期
は
緬 は
るか
に
し
て
像
無
し
騁
�誰
云
�。
�み
を
騁 は
す
る
も
誰
か
云
に
�は
ん
こ
こ
で
は
、
一
句
二
結
の
、「
五
字
�で
、
・文
・
と
し
て
二 、
度 、
完 、
結 、
す
る
こ
と
」
に
�目
し
た
い
。
五
言
詩
に
お
い
て
、
「
一
句
二
結
で
あ
る
」
と
い
う
こ
と
は
、
た
い
て
い
の
場
合
、
一
番
目
の
「
結
」
は
二
字
と
な
り
、
二
番
目
の
「
結
」
は
三
字
と
な
る
。
今
、
始
め
二
字
を
「
先
結
」、
後
の
三
字
を
「
後
結
」
と
呼
ぶ
こ
と
と
す
る
。
「
先
結
」
と
「
後
結
」
に
は
、
そ
れ
ぞ
れ
・
�
語
+
�語
・
�
�が
あ
る
の
で
、
五
言
詩
に
お
け
る
一
句
二
結
で
は
、
先
結
は
必
ず
�語
・
�語
が
一
字
づ
つ
と
な
る
。
後
結
で
は
、
三
字
中
に
必
ず
・
�語
+
�語
・
が
あ
る
の
で
、
�語
は
最
大
二
字
、
�語
も
最
大
二
字
で
あ
る
。
一
句
二
結
の
句
で
は
、
�語
も
�語
も
、
二
字
を
超
え
る
こ
と
は
な
い
。
上
�の
よ
う
な
、
極
め
て
短
い
�語
と
�語
と
に
よ
っ
て
、
「
結
」
は
作
ら
れ
る
。
�語
と
�語
だ
け
で
、
最
低
四
字
を
占
め
て
し
ま
う
の
で
あ
る
。
そ
こ
に
は
、
�語
・
�語
以
外
の
修
�語
が
入
る
余
地
は
、
ほ
と
ん
ど
無
い
。
一
句
二
結
で
は
、
「
�語
と
�語
に
何
を
�擇
す
る
の
か
」
が
、
表
現
へ
の
大
き
な
比
重
を
占
め
る
の
で
あ
る
。
一
句
二
結
で
あ
る
「
日
末
澗
波
、
雲
生
嶺
逾
疊
。
」
句
は
、
「
日
↑↓澗
」
「
雲
↑↓嶺
」
が
そ
れ
ぞ
れ
�語
と
な
っ
て
い
る
。
こ
の
�
語
は
、
先
に
�げ
た
阮
�の
詠
懷
詩
「
綸
深
魚
淵
潛
、
�設
鳥
高
�。」
の
「
綸
↑↓魚
」
「
�
↑↓鳥
」
と
は
、
性
質
が
な
っ
て
い
る
。
「
綸
↑↓
謝
靈
!五
言
詩
に
お
け
る
・句
中
の
・
�
�・
反
復
・
に
つ
い
て
(
大
立
)
39
魚
」
「
�
↑↓鳥
」
は
、
�語
を
比
較
し
た
だ
け
で
も
、
そ
の
因
果
關
係
を
見
出
す
事
が
で
き
る
。
し
か
し
、
「
日
↑↓澗
」
「
雲
↑↓嶺
」
は
、
詠
懷
詩
ほ
ど
、
因
果
關
係
を
意
識
さ
せ
な
い
。
む
し
ろ
、
山
中
に
い
る
作
�が
、
眼
�の
風
景
を
見
、
魅
せ
ら
れ
た
處
を
一
つ
一
つ
竝
べ
て
い
る
よ
う
な
感
覺
を
受
け
る
。
し
か
し
、
そ
れ
は
單
な
る
箇
條
書
き
で
は
な
く
、
一
つ
一
つ
の
事
象
が
完
結
性
を
も
っ
て
�か
れ
て
い
る
と
感
じ
る
こ
と
が
で
き
る
の
で
あ
る
。
例
え
ば
、「
日
」
が
「
末
」
と
な
る
の
は
、「
日
」
が
獨
自
の
動
き
と
し
て
「
末
(
�え
ゆ
く
)」
と
な
り
、
「
澗
」
が
波
を
�す
の
は
、
そ
れ
獨
自
の
動
き
と
し
て
「
波
を
�す
」
と
考
え
ら
れ
る
の
で
あ
る
。
「
日
」
と
「
澗
」
は
、
そ
れ
ぞ
れ
、
自
分
の
あ
る
べ
き
態
・
動
き
を
獨
自
に
行
な
っ
て
お
り
、
そ
こ
に
は
、
何
の
干
も
、
ほ
と
ん
ど
感
じ
さ
せ
る
こ
と
が
な
い
。
こ
の
よ
う
な
「
完
結
性
」
は
、
特
に
一
句
二
結
が
風
景
を
�寫
し
た
場
合
に
、
多
く
感
じ
ら
れ
る
。
山
水
風
物
の
一
句
二
結
に
お
い
て
、
特
に
「
完 、
結 、
性 、
」
と
い
う
點
か
ら
、
以
下
の
二
點
に
點
に
つ
い
て
考
察
し
た
い
。
考
え
ら
れ
る
の
は
、
①
ご
く
わ
ず
か
の
言
�の
な
か
に
、
何
度
も
「
完
結
」
が
繰
り
�さ
れ
る
こ
と
、
②
焦
點
が
風
景
の
一
つ
一
つ
に
絞
り
ま
れ
て
い
る
こ
と
、
の
二
點
で
あ
る
。
ま
ず
、
①
で
あ
る
が
、
特
に
「
一
句
二
結
の
對
句
」
の
場
合
、
十
字
の
な
か
に
四
回
、
「
完
結
」
が
繰
り
�さ
れ
る
。
し
か
も
、
ひ
と
つ
の
「
結
」
は
、
二
字
な
い
し
三
字
と
い
う
短
さ
で
あ
る
。
こ
の
よ
う
に
、
短
い
う
ち
に
「
完
結
」
が
繰
り
�さ
れ
る
と
、
讀
み
手
も
ま
た
、
そ
れ
ぞ
れ
の
風
物
の
「
完
結
」
を
意
識
さ
せ
ら
れ
る
と
想
像
で
き
る
。
�語
は
�な
る
も
の
の
、
「
完
結
」
が
繰
り
�さ
れ
る
と
い
う
點
で
、
反
復
技
法
と
い
え
そ
う
で
あ
る
。
「
登
上
戍
石
鼓
山
詩
」
を
み
る
と
、
「
一
句
二
結
の
對
句
」
で
あ
る
「
日
末
澗
�波
、
雲
生
嶺
逾
疊
。」
以
外
に
、
こ
の
よ
う
な
短
期
�に
�
續
し
た
「
完
結
」
は
見
ら
れ
な
い
。
こ
の
二
句
は
、
詩
の
な
か
で
、
最
も
完
結
性
を
�
�し
た
句
で
あ
る
と
い
う
こ
と
が
で
き
よ
う
。
�に
は
、
「
白
�競
新
�、
�蘋
齊
初
�。
」
と
い
う
句
が
續
く
。
こ
の
句
は
、
「
一 、
句 、
一 、
結 、
の
對
句
」
で
あ
り
、
詩
の
な
か
で
は
、
一
般
�と
も
い
え
る
�
�を
し
て
い
る
。
し
か
し
、
「
一
句
二
結
の
對
句
」
に
よ
る
、
性
�な
「
完
結
」
反
復
の
後
に
あ
る
こ
と
で
、
相
對
�に
ゆ
っ
た
り
と
感
じ
ら
れ
る
。
ま
た
、
修
辭
の
少
な
い
「
一
句
二
結
の
對
句
」
の
後
に
有
る
こ
と
で
、
「
白
・
新
・
�・
初
」
と
い
う
修
�語
が
、
相
對
�に
、
景
物
の
美
し
さ
を
引
き
立
た
せ
る
效
果
を
持
つ
と
も
考
え
ら
れ
よ
う
。
こ
れ
と
同
樣
の
こ
と
が
、「
�始
�墅
」
に
つ
い
て
も
言
え
る
。「
�始
�墅
」
の
有
名
句
「
白
雲
�幽
石
、
�條
媚
漣
」
は
、
「
巖
峭
嶺
稠
中
國
詩
文
論
叢
第
二
十
集
40
疊
、
洲
�
�
�綿
。
」
と
い
う
「
一
句
二
結
の
對
句
」
の
後
に
用
い
ら
れ
て
お
り
、
や
は
り
、
上
�の
よ
う
な
效
果
が
得
ら
れ
て
い
る
、
と
考
え
る
こ
と
も
で
き
よ
う
。
�に
、
②
に
つ
い
て
は
、
一
句
二
結
の
「
�語
」
と
、
山
水
風
景
と
の
結
び
つ
き
、
に
�目
し
た
い
。
こ
の
結
び
つ
き
は
、
謝
靈
以
か
ら
始
ま
っ
て
い
る
が
、
謝
靈
に
な
り
、
そ
の
用
例
が
�え
て
い
る
こ
と
、
謝
靈
以
後
、
鮑
照
や
�文
蕭
綱
ら
に
も
用
例
が
多
い
こ
と
か
ら
、
謝 、
靈 、
、
か 、
ら 、
の
影
�が
推
測
さ
れ
る
。
從
っ
て
、
謝
靈
の
「
一
句
二
結
」
の
�語
、
中
で
も
山
水
を
�語
と
す
る
も
の
に
�目
し
て
考
察
し
た
い
。
先
に
①
で
も
�べ
た
�り
、「
一
句
二
結
」
で
は
、「
完
結
」
す
る
�
�が
繰
り
�さ
れ
る
。「
日
末
澗
�波
、
雲
生
嶺
逾
疊
。」
で
は
、「
日
・
澗
・
雲
・
嶺
」
が
�語
で
あ
る
。
作
�は
、
そ
れ
ら
の
一
つ
一
つ
の
�態
を
捉
え
、
一
字
ま
た
は
二
字
で
、
そ
の
�態
や
動
き
を
�
�に
表
し
て
い
る
。
そ
れ
は
、
ま
る
で
寫
眞
を
一
枚
一
枚
と
撮
っ
て
い
る
よ
う
で
あ
る
(
11)。
一
枚
の
寫
眞
は
、
「
日
が
沈
む
」、
ま
た
一
枚
は
、「
谷
川
が
波
立
つ
」
�景
と
い
う
よ
う
に
、
焦
點
を
、
山
水
の
景
物
の
一
つ
に
絞
っ
て
い
る
。
そ
し
て
こ
こ
で
は
、
四
枚
の
寫
眞
を
撮
っ
て
お
り
、
そ
の
四
枚
の
寫
眞
は
、
一
つ
の
机
に
一
�に
竝
べ
ら
れ
て
い
る
よ
う
で
あ
る
。
焦
點
を
一
つ
に
絞
り
、
そ
の
も
の
の
�態
を
�確
に
捉
え
、
一
枚
の
寫
眞
が
で
き
る
。
謝
靈
は
、
一
句
二
結
に
お
い
て
は
、
「
山
水
」
を
�寫
す
る
の
に
、
山
�體
を
寫
す
よ
う
な
こ
と
は
し
て
い
な
い
。
「
太
陽
」「
雲
」「
谷
川
」
と
い
う
よ
う
に
、
山
水
の
�素
を
一
枚
づ
つ
寫
し
、
そ
れ
を
竝
べ
る
事
で
、
「
山
水
」
と
い
う
、
山
�體
の
風
景
を
表
現
し
て
い
る
と
考
え
ら
れ
そ
う
で
あ
る
。
謝
靈
詩
で
は
、
こ
う
し
た
「
山
水
」
の
な
か
の
、
一
つ
一
つ
の
素
材
(
雲
・
川
・
木
な
ど
)
が
、
そ
れ
ぞ
れ
の
本
來
の
�を
し
て
い
る
こ
と
を
表
現
し
て
い
る
。
つ
ま
り
、
有
る
も
の
は
「
末
(
�え
ゆ
き
)」
有
る
も
の
は
「
生
じ
」
て
い
る
。
し
か
し
、
こ
の
ば
ら
ば
ら
と
も
見
え
る
�態
・
動
き
こ
そ
、
そ
れ
ぞ
れ
が
、「
あ
る
べ
き
本
來
の
�」、
つ
ま
り
「
自
ず
か
ら
然
る
�態
」
に
あ
る
�だ
と
考
え
ら
れ
る
の
で
あ
る
。
「
風
景
�寫
の
一
句
二
結
」
は
、
一
つ
一
つ
の
山
水
の
素
材
を
取
り
上
げ
、
そ
れ
ぞ
れ
の
�態
を
一
つ
一
つ
�べ
る
。
そ
し
て
、
こ
れ
を
繰
り
�す
。「
一
句
二
結
」
は
、
・
�語
+
�語
・
と
い
う
單
純
�
�の
繰
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